第10章 罰則(第109条―第118条)/関税法


(昭和二十九年四月二日法律第61号)

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最終改正:平成一五年七月一八日法律第124号

(最終改正までの未施行法令)
平成十四年十二月十三日法律第152号(一部未施行)
平成十五年七月十八日法律第124号(未施行)
 

  関税法(明治三十二年法律第61号)の全部を改正する。


   第10章 罰則

第109条  関税定率法第21条第1項第1号から第3号まで(輸入禁制品)に掲げる貨物を輸入した者は、五年以下の懲役若しくは三千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
 関税定率法第21条第1項第4号又は第5号に掲げる貨物を輸入した者は、五年以下の懲役若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
 前2項の罪を犯す目的をもつてその予備をした者又はこれらの項の犯罪の実行に着手してこれを遂げない者についても、これらの項の例による。

第109条の2  関税定率法第21条第1項第1号から第3号まで(輸入禁制品)に掲げる貨物(輸入の目的以外の目的で本邦に到着したものに限る。)を第30条第2項(外国貨物を置く場所の制限)の規定に違反して保税地域に置き、又は第65条の2(保税運送ができない貨物)の規定に違反して外国貨物のまま運送した者は、五年以下の懲役若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
 前項の罪を犯す目的をもつてその予備をした者又は同項の犯罪の実行に着手してこれを遂げない者についても、同項の例による。

第110条  次の各号の一に該当する者は、五年以下の懲役若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
 偽りその他不正の行為により関税を免れ、又は関税の払いもどしを受けた者
 関税を納付すべき貨物について偽りその他不正の行為により関税を納付しないで輸入した者
 通関業者の偽りその他不正の行為により関税を免れ、若しくは関税の払いもどしを受け、又は関税を納付すべき貨物を関税を納付しないで輸入することとなつた場合における当該行為をした通関業者についても、また前項の例による。
 前2項の罪を犯す目的をもつてその予備をした者又はこれらの項の犯罪の実行に着手してこれを遂げない者についても、これらの項の例による。
 前3項の犯罪に係る関税又は関税の払戻しの額の十倍が五百万円を超える場合においては、情状により、前3項の罰金は、五百万円を超え、当該関税又は関税の払戻しの額の十倍に相当する金額以下とすることができる。

第111条  許可を受けないで貨物を輸出(本邦から外国に向けて行う外国貨物(仮に陸揚された貨物を除く。)の積戻しを含む。)し、又は輸入した者は、三年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
 前項の罪を犯す目的をもつてその予備をした者又は同項の犯罪の実行に着手してこれを遂げない者についても、同項の例による。

第112条  第109条第1項若しくは第2項(禁制品を輸入する罪)、第109条の2第1項(禁制品を保税地域に置く等の罪)又は第110条第1項(関税を免れる等の罪)の犯罪に係る貨物について、情を知つてこれを運搬し、保管し、有償若しくは無償で取得し、又は処分の媒介若しくはあつせん(以下この条においてこれらの行為を「運搬等」という。)をした者は、三年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
 前項の犯罪に係る貨物についての第110条第1項(関税を免れる等の罪)の犯罪に係る関税又は関税の払戻しの額の五倍が三百万円を超える場合においては、情状により、前項の罰金は、三百万円を超え、当該関税又は関税の払戻しの額の五倍に相当する金額以下とすることができる。
 前条第1項の犯罪に係る貨物について情を知つて運搬等をした者は、二年以下の懲役若しくは二百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

第112条の2  関税定率法第13条第6項(用途外使用等)(同法第19条第2項において準用する場合を含む。)又は第20条の2第2項(用途外使用等)の規定に違反した者は、一年以下の懲役又は二百万円以下の罰金に処する。

第113条  第20条第1項(不開港出入の許可)の規定に違反した船長又は機長(船長又は機長に代わつてその職務を行う者を含む。以下第114条第1号及び第3号(貨物と符合しない積荷目録を提出する等の罪)並びに第115条第1号(入出港の簡易手続の規定に違反する罪)において同じ。)は、三年以下の懲役又は三百万円以下の罰金に処する。

第113条の2  正当な理由がなくて特例申告書をその提出期限までに提出しなかつた者は、一年以下の懲役又は二百万円以下の罰金に処する。ただし、情状により、その刑を免除することができる。

第113条の3  第67条(輸出又は輸入の許可)(第75条(外国貨物の積戻し)において準用する場合を含む。)の申告又は検査に際し、偽つた申告若しくは証明をし、又は偽つた書類を提出した者(通関業務の委託を受けた通関業者を含む。)は、一年以下の懲役若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

第114条  次の各号のいずれかに該当する者は、五十万円以下の罰金に処する。
 第15条(入港手続)の規定により積荷目録を提出すべき場合において、貨物と符合しない積荷目録を提出した船長又は機長
 第76条第1項但書(郵便物の検査その他郵便物に係る税関の審査)の検査その他郵便物に係る税関の審査に際し、偽つた証明をした者
 第15条第1項若しくは第2項(入港手続)、第17条第1項(出港手続)、第20条第2項(事故に因り不開港に入港したときの届出)、第21条(外国貨物の仮陸揚)、第22条(沿海通航船等の外国寄港の届出等)若しくは第25条(船舶又は航空機の資格の変更)の規定に違反し、又は第15条第3項(入港手続)の規定による求めに応じなかつた船長又は機長
 第16条(貨物の積卸し)、第23条第1項、第2項若しくは第5項(船用品又は機用品の積込み等)、第24条第1項、第2項若しくは第4項(船舶又は航空機と陸地との交通等)、第63条第1項、第3項若しくは第5項(保税運送)、第64条第1項若しくは第3項(難破貨物等の運送)又は第66条(内国貨物の運送)の規定に違反した者
 第105条第1項(税関職員の権限)の規定による税関職員の質問に対して答弁せず、若しくは偽りの陳述をし、又はその職務の執行を拒み、妨げ、若しくは忌避した者
 第106条(特別の場合における税関長の権限)の規定による税関長(第107条(税関長の権限の委任)の規定により権限の一部を委任された者を含む。)の処分の執行を拒み、妨げ、又は忌避した者

第115条  次の各号のいずれかに該当する者は、三十万円以下の罰金に処する。
 第15条第4項(特殊船舶等の入港届)、第18条(入出港の簡易手続)若しくは第20条第3項(特殊船舶等が不開港に入港したときの届出)の規定に違反した船長若しくは機長又は第19条(執務時間外の貨物の積卸し)の規定に違反した者
 第32条(見本の一時持出し)(第36条第1項(許可を受けて保税地域外に置く外国貨物)において準用する場合を含む。)の規定に違反した者、第62条(保税工場)において準用する第43条の3第1項(保税蔵置場に外国貨物を置くことの承認)若しくは第62条の10(総合保税地域に外国貨物を置くこと等の承認)の規定による承認を受けないで外国貨物を保税作業に使用し、若しくは第62条の8第1項第2号若しくは第3号(総合保税地域の許可)に掲げる行為をした者又は第61条第1項(保税工場外における保税作業)(第62条の15(総合保税地域)において準用する場合を含む。)の許可を受けないで外国貨物を保税作業のため保税工場若しくは総合保税地域から出した者
 第36条第2項(許可を受けて保税地域外に置く外国貨物の取扱い)の規定に違反した者又は外国貨物若しくは輸出しようとする貨物につき第40条第1項又は第2項(指定保税地域内での行為)(第49条(保税蔵置場)において準用する場合を含む。)の規定により指定保税地域内若しくは保税蔵置場において認められる行為以外の行為をした者若しくは外国貨物につき第62条の2第3項(保税展示場内での行為)若しくは第62条の8第1項(総合保税地域の許可)の規定により保税展示場若しくは総合保税地域内において認められる行為以外の行為をした者
 第7条の9第1項(帳簿の備付け等)の規定による帳簿の記載を怠り、若しくは偽り、又は帳簿を隠した者
 第34条の2(記帳義務)若しくは第61条の3(保税工場についての記帳義務)(第62条の7(保税展示場)において準用する場合を含む。)の規定による帳簿の記載を怠り、若しくは偽り、若しくは帳簿を隠した者又は第62条の11(総合保税地域に販売用貨物等を入れることの届出)の規定に違反した者
 第62条の3第1項(保税展示場に入れる外国貨物に係る手続)の規定による申告をせず、若しくは偽つた申告をし、若しくは同項の税関長の承認を受けないで第62条の2第3項(保税展示場内での行為)の行為(第62条の3第4項の規定によりすることができることとされている行為を除く。)をした者又は第62条の5(保税展示場外における使用の許可)(第62条の15(総合保税地域)において準用する場合を含む。)の許可を受けないで外国貨物を保税展示場若しくは総合保税地域以外の場所で使用するため保税展示場若しくは総合保税地域から出した者
 第62条の4第1項(販売用貨物等の蔵置場所の制限等)(第62条の15(総合保税地域)において準用する場合を含む。)の規定により制限された場所以外の場所に同項の貨物を蔵置し、又は同項の規定による報告の求めに応ぜず、若しくは偽つた報告をした者

第116条  重大な過失により第113条(許可を受けないで不開港に出入する罪)、第113条の3(偽つた申告をする等の罪)、第114条(貨物と符合しない積荷目録を提出する等の罪)(第5号を除く。)又は前条(第4号及び第5号を除く。)の罪を犯した者は、当該各条の罰金刑を科する。

第117条  法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者がその法人又は人の業務又は財産について、第109条から第112条まで(禁制品を輸入する罪・禁制品を保税地域に置く等の罪・関税を免れる等の罪・許可を受けないで輸出入する罪・密輸貨物の運搬等をする罪)、第112条の2(用途外に使用する等の罪)、第113条の2(特例申告書を提出期限までに提出しない罪)、第113条の3(偽つた申告をする等の罪)、第114条第2号若しくは第4号から第6号まで(郵便物について偽つた証明をする等の罪)、第115条第2号から第7号まで(許可を受けないで見本を一時持ち出す等の罪)又は前条に該当する違反行為(同条中第113条(許可を受けないで不開港に出入する罪)、第114条第1号及び第3号(貨物と符合しない積荷目録を提出する等の罪)並びに第115条第1号(入出港の簡易手続の規定に違反する罪)に係るものを除く。)をしたときは、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対して当該各条の罰金刑を科する。
 前項の規定により第110条第1項から第3項まで(関税を免れる等の罪)の違反行為につき法人又は人に罰金刑を科する場合における時効の期間は、当該各項の罪についての時効の期間による。
 人格のない社団等(法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めがあるものをいう。次項において同じ。)は、法人とみなして、前2項の規定を適用する。
 人格のない社団等について第1項の規定の適用がある場合には、その代表者又は管理人がその訴訟行為につきその人格のない社団等を代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。

第118条  第109条から第111条まで(禁制品を輸入する罪・禁制品を保税地域に置く等の罪・関税を免れる等の罪・許可を受けないで輸出入する罪)の犯罪に係る貨物(第110条又は第111条の犯罪に係る貨物にあつては、輸入制限貨物等に限る。)、その犯罪行為の用に供した船舶若しくは航空機又は第112条(密輸貨物の運搬等をする罪)の犯罪に係る貨物(第109条の犯罪に係る貨物及び輸入制限貨物等に限る。)(以下この条において「犯罪貨物等」と総称する。)は、没収する。ただし、犯罪貨物等が犯人以外の者の所有に係り、かつ、その者が次の各号のいずれかに該当する場合は、この限りでない。
 第109条から第112条までの犯罪が行われることをあらかじめ知らないでその犯罪が行われた時から引き続き犯罪貨物等を所有していると認められるとき。
 前号に掲げる犯罪が行われた後、その情を知らないで犯罪貨物等を取得したと認められるとき。
 前項の規定により没収すべき犯罪貨物等(同項の船舶又は航空機を除く。以下この項において同じ。)を没収することができない場合又は同項第2号の規定により犯罪貨物等を没収しない場合(これらの場合のうち第112条(密輸貨物の運搬等をする罪)の犯罪に係る場合にあつては、同条第1項又は第3項の貨物の取得に係る犯罪の場合に限る。)においては、その没収することができないもの又は没収しないものの犯罪が行われた時の価格に相当する金額を犯人から追徴する。
 第1項において「輸入制限貨物等」とは、輸入に係る貨物で、当該貨物に係る同項の犯罪が行われた時において、次の各号の一に該当するものとする。
 次に掲げる貨物
 酒税法(昭和二十八年法律第6号)第2条第1項(定義)に規定する酒類
 たばこ事業法(昭和五十九年法律第68号)第2条第3号(定義)に規定する製造たばこ(同法第38条第2項(製造たばこ代用品)に規定する製造たばこ代用品を含む。)
 国の専売品
 前号に該当する貨物を除き、非自由化品目(外国為替及び外国貿易法及び同法に基づく命令の規定により、輸入割当てを受けることを要するものとされている品目をいう。)に該当する貨物(同法第52条(輸入の承認)の輸入の承認を受けた貨物、当該承認を受けることなく輸入することが認められている貨物、本邦に入国する者がその入国に際して携帯して輸入し、又は政令で定めるところにより別送して輸入する貨物及び郵便物を除く。)
 第1項及び第2項の規定により犯罪貨物等の没収又はこれに代わる追徴が行なわれた場合には、当該犯罪貨物等については、関税を課さない。
 第1項第1号の規定により犯罪貨物等を没収しない場合において、これについて関税を徴収すべきときは、その関税は、直ちにその所有者から徴収する。但し、犯罪貨物等が税関長の指定する期間内に外国貨物として保税地域に入れられた場合においては、輸入がなかつたものとみなす。
 関税を納付すべき貨物につき、第112条(密輸貨物の運搬等をする罪)の犯罪が行なわれた場合(第97条第3項(遺失物等に係る関税の徴収)又は第134条第4項から第6項まで(領置物件等に係る関税の徴収)の規定の適用がない場合に限る。)において、当該犯罪に係る貨物につき第2項の場合に該当せず、かつ、当該貨物を輸入した者が判明しないときは、その関税は、直ちに当該犯罪に係る犯人から徴収する。
 第97条第4項(関税の賦課手続の調整)の規定は、第5項の場合について準用する。この場合において、同条第4項中「同項の処分をする者によつて占有された時」とあるのは、「領置又は差押えがされた時」と読み替えるものとする。

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