第7章 雑則(第49条―第67条の2)/相続税法
(昭和二十五年三月三十一日法律第73号)
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最終改正:平成一五年五月三〇日法律第54号
相続税法(昭和二十二年法律第87号)の全部を改正する。
第7章 雑則
(申告書の公示)
第49条
税務署長は、相続税に係る申告書の提出があつた場合において、次に掲げる場合に該当するときは、当該申告書の提出があつた日から四月以内に、当該申告書の記載に従い、その者の氏名、納税地及び課税価格を少なくとも一月間公示しなければならない。
一
当該申告書に記載された課税価格が二億円を超える場合
二
当該申告書に添付された第27条第4項(第29条第2項において準用する場合を含む。)に規定する明細書に記載された被相続人の死亡の時における財産(当該被相続人が贈与をした財産で第21条の9第3項の規定の適用を受けるものを含む。)の価額(債務の金額がある場合には、当該金額を控除した金額)が五億円を超える場合
2
税務署長は、贈与税に係る申告書の提出があつた場合において、当該申告書に記載された課税価格が四千万円を超えるときは、当該申告書の提出があつた日から四月以内に、当該申告書の記載に従い、その者の氏名、納税地及び課税価格を少なくとも一月間公示しなければならない。
(相続時精算課税等に係る贈与税の申告内容の開示等)
第49条の2
相続又は遺贈(当該相続に係る被相続人からの贈与により取得した財産で第21条の9第3項の規定の適用を受けるものに係る贈与を含む。)により財産を取得した者は、当該相続又は遺贈により財産を取得した他の者(以下この項において「他の共同相続人等」という。)がある場合には、当該被相続人に係る相続税の期限内申告書、期限後申告書若しくは修正申告書の提出又は国税通則法第23条第1項(更正の請求)の規定による更正の請求に必要となるときに限り、他の共同相続人等が当該被相続人から当該相続の開始前三年以内に取得した財産又は他の共同相続人等が当該被相続人から取得した第21条の9第3項の規定の適用を受けた財産に係る贈与税の申告書に記載された贈与税の課税価格(当該贈与税について修正申告書の提出又は更正若しくは決定があつた場合には、当該修正申告書に記載された課税価格又は当該更正若しくは決定後の贈与税の課税価格)の合計額について、政令で定めるところにより、当該相続に係る被相続人の死亡の時における住所地その他の政令で定める場所の所轄税務署長に開示の請求をすることができる。
2
前項の請求があつた場合には、税務署長は、当該請求をした者に対し、当該請求後二月以内に同項の開示をしなければならない。
(修正申告等に対する国税通則法の適用に関する特則)
第50条
第30条の規定による期限後申告書若しくは第31条第1項若しくは第4項の規定による修正申告書の提出又は第35条第3項若しくは第4項の規定による更正若しくは決定があつた場合におけるこれらの申告書の提出又は当該更正若しくは決定により納付すべき相続税の徴収を目的とする国の権利については、これらの申告書の提出又は当該更正若しくは決定があつた日から五年間行使しないことによつて、時効により消滅する。
2
第31条第2項の規定による修正申告書及び第35条第1項の更正に対する国税通則法の規定の適用については、次に定めるところによる。
一
当該修正申告書で第31条第2項に規定する提出期限内に提出されたものについては、国税通則法第20条(修正申告の効力)の規定を適用する場合を除き、これを同法第17条第2項(期限内申告書)に規定する期限内申告書とみなす。
二
当該修正申告書で第31条第2項に規定する提出期限後に提出されたもの及び当該更正については、国税通則法第2章から第7章まで(国税の納付義務の確定等)の規定中「法定申告期限」とあり、及び「法定納期限」とあるのは「相続税法第31条第2項に規定する修正申告書の提出期限」と、同法第61条第1項第1号(延滞税の額の計算の基礎となる期間の特例)並びに第65条第1項及び第3項(過少申告加算税)中「期限内申告書」とあるのは「相続税法第27条若しくは第29条の規定による申告書又はこれらの申告書に係る期限後申告書」とする。
三
国税通則法第61条第1項第2号及び第66条(無申告加算税)の規定は、前号に規定する修正申告書及び更正(第31条第1項に規定する決定を受けた場合における当該修正申告書及び更正を除く。)には、適用しない。
(延滞税の特則)
第51条
延納の許可があつた場合における相続税及び贈与税に係る延滞税については、その相続税額又は贈与税額のうち当該延納の許可を受けたものとその他のものとに区分し、さらに当該延納の許可を受けたものを各分納税額ごとに区分して、それぞれの税額ごとに国税通則法の延滞税に関する規定を適用する。この場合においては、当該延納の許可を受けた税額のうちに同法第35条第2項(申告納税方式による国税等の納付)の規定により納付すべきものがあるときは、当該納付すべき税額に係る延滞税のうち第33条の規定による納期限の翌日から同項の規定による納期限又は納付すべき日までの期間に対応するものとその他のものとに区分し、さらに当該その他のものについては各分納税額ごとに区分するものとする。
2
次の各号に掲げる相続税については、当該各号に掲げる期間は、国税通則法第60条第2項(延滞税)の規定による延滞税の計算の基礎となる期間に算入しない。
一
相続又は遺贈により財産を取得した者が、次に掲げる事由による期限後申告書又は修正申告書を提出したことにより納付すべき相続税額 第33条の規定による納期限の翌日からこれらの申告書の提出があつた日までの期間
イ 期限内申告書の提出期限後に、その被相続人から相続又は遺贈(当該被相続人からの贈与により取得した財産で第21条の9第3項の規定の適用を受けるものに係る贈与を含む。次号イにおいて同じ。)により財産を取得した他の者が当該被相続人から贈与により取得した財産で相続税額の計算の基礎とされていなかつたものがあることを知つたこと。
ロ 期限内申告書の提出期限後に支給が確定した第3条第1項第2号に掲げる給与の支給を受けたこと。
ハ 第32条第1号から第5号までに規定する事由が生じたこと。
二
相続又は遺贈により財産を取得した者について、次に掲げる事由により更正又は決定があつた場合における当該更正又は決定により納付すべき相続税額 第33条の規定による納期限の翌日から当該更正又は決定に係る国税通則法第28条第1項(更正又は決定の手続)に規定する更正通知書又は決定通知書を発した日(ハに掲げる事由による更正又は決定の場合にあつては、これらの通知書を発した日と当該事由の生じた日から四月を経過する日とのいずれか早い日)までの期間
イ その被相続人から相続又は遺贈により財産を取得した他の者が当該被相続人から贈与により取得した財産で相続税額の計算の基礎とされていないものがあつたこと。
ロ 期限内申告書の提出期限後に支給が確定した第3条第1項第2号に掲げる給与の支給を受けたこと。
ハ 第32条第1号から第5号までに規定する事由が生じたこと。
3
国税通則法第35条第2項の規定により納付すべき相続税額又は贈与税額につき延納の許可を受けた者は、当該延納税額に係る延滞税で第33条の規定による納期限の翌日から同項の規定による納期限又は納付すべき日までの期間に対応するものを、当該延納に係る第一回に納付すべき分納税額に併せて納付しなければならない。
4
相続税について物納があつた場合においては、当該物納に係る相続税額の第33条又は国税通則法第35条第2項の規定による納期限又は納付すべき日(同日前に当該物納の許可の申請があつた場合には、当該申請があつた日)の翌日から第43条第2項の規定により納付があつたものとされた日までの期間に対応する部分の延滞税は、納付することを要しない。
(利子税)
第52条
延納の許可を受けた者は、次の各号のいずれかに該当する場合においては、分納税額を納付する場合に当該各号に掲げる利子税を併せて納付しなければならない。
一
第一回に納付すべき分納税額を納付する場合においては、当該延納税額を基礎とし、当該延納の許可を受けた相続税額又は贈与税額の第33条又は国税通則法第35条第2項(申告納税方式による国税等の納付)の規定による納期限又は納付すべき日(前条第2項第1号の規定に該当する場合には、同号に規定する期限後申告書又は修正申告書を提出した日とし、同項第2号の規定に該当する場合には、同号に規定する更正通知書又は決定通知書を発した日とする。)の翌日から当該分納税額の納期限までの期間の月数に応じ、年六・六パーセントの割合(次のイ又はロに掲げる延納相続税額については、それぞれイ又はロに定める割合。以下「利子税の割合」という。)を乗じて算出した金額(当該納期限前に納付があつた場合には、当該算出した金額から、当該納期限前に納付された税額を基礎とし、その納付の日の翌日から当該納期限までの期間の月数に応じ、利子税の割合を乗じて算出した金額(当該税額が二回以上に分割して納付された場合には、当該金額の合計額)を控除した金額)に相当する利子税
イ 課税相続財産の価額のうちに不動産等の価額が占める割合(以下この号において「不動産等の割合」という。)が十分の五以上である場合における延納相続税額不動産等に係る延納相続税額については年五・四パーセント、動産等に係る延納相続税額については年六パーセントの割合
ロ 不動産等の割合が十分の五未満であり、かつ、課税相続財産の価額のうちに立木の価額が占める割合が政令で定める割合を超える場合における延納相続税額のうち当該立木の価額に対応するものとして政令で定める部分の税額 年五・四パーセントの割合
二
第二回以後に納付すべき分納税額を納付する場合においては、当該延納税額から前回までの分納税額の合計額を控除した税額を基礎とし、前回の分納税額の納期限の翌日からその回の分納税額の納期限までの期間の月数に応じ、利子税の割合を乗じて算出した金額(当該納期限前に納付があつた場合には、当該算出した金額から、当該納期限前に納付された税額を基礎とし、その納付の日又は前回の分納税額の納期限のいずれか遅い日の翌日からその回の分納税額の納期限までの期間の月数に応じ、利子税の割合を乗じて算出した金額(当該税額が二回以上に分割して納付された場合には、当該金額の合計額)を控除した金額)に相当する利子税
2
前項の月数は、暦に従つて計算し、一月に満たない端数を生じたときは、十五日以下の端数は切り捨て、十五日を超える端数は一月とする。
3
延納の許可を受けた者が第39条第6項又は第40条第2項の規定により延納の許可を取り消された場合においては、その者については、その取消しがあつた時以後に納付すべきであつた分納税額の合計額をその取消しがあつた時に納期限が到来した分納税額とみなして、第1項の規定を適用する。
4
延納相続税額のうちに、不動産等に係る延納相続税額又は第1項第1号ロに掲げる税額とその他の部分の税額とがある場合において、納付された金額が延納年割額を超え、又はこれに不足するときにおけるその納付された金額の充当の順序その他同項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
第53条
削除
第54条
削除
(未分割遺産に対する課税)
第55条
相続若しくは包括遺贈により取得した財産に係る相続税について申告書を提出する場合又は当該財産に係る相続税について更正若しくは決定をする場合において、当該相続又は包括遺贈により取得した財産の全部又は一部が共同相続人又は包括受遺者によつてまだ分割されていないときは、その分割されていない財産については、各共同相続人又は包括受遺者が民法(第904条の2(寄与分)を除く。)の規定による相続分又は包括遺贈の割合に従つて当該財産を取得したものとしてその課税価格を計算するものとする。ただし、その後において当該財産の分割があり、当該共同相続人又は包括受遺者が当該分割により取得した財産に係る課税価格が当該相続分又は包括遺贈の割合に従つて計算された課税価格と異なることとなつた場合においては、当該分割により取得した財産に係る課税価格を基礎として、納税義務者において申告書を提出し、若しくは第32条の更正の請求をし、又は税務署長において更正若しくは決定をすることを妨げない。
第56条
削除
第57条
削除
(市町村長等の通知)
第58条
市町村長その他戸籍に関する事務をつかさどる者は、死亡又は失踪に関する届書を受理したときは、当該届書に記載された事項を、当該届書を受理した日の属する月の翌月末日までにその事務所の所在地の所轄税務署長に通知しなければならない。
2
前項の規定により市町村が処理することとされている事務は、地方自治法(昭和二十二年法律第67号)第2条第9項第1号(法定受託事務)に規定する第1号法定受託事務とする。
(調書の提出)
第59条
次の各号に掲げる者でこの法律の施行地に営業所、事務所その他これらに準ずるもの(以下この項において「営業所等」という。)を有するものは、その月中に支払つた生命保険契約の保険金若しくは第3条第1項第1号に規定する損害保険契約の保険金のうち政令で定めるもの、支給した退職手当金等(同条第1項第2号に掲げる給与をいう。以下この項において同じ。)又は引き受けた信託について、翌月十五日までに、財務省令で定める様式に従つて作成した当該各号に定める調書を当該調書を作成した営業所等の所在地の所轄税務署長に提出しなければならない。ただし、当該各号に掲げる受取人別、受給者別又は受益者別若しくは委託者別の保険金額、退職手当金等の金額又は信託の利益を受ける権利若しくは信託財産の価額が財務省令で定める額以下のものについては、当該調書に記載することを要しない。
一
保険会社(共済事業を行う者を含む。) 支払つた保険金(退職手当金等に該当するものを除く。)に関する受取人別の調書
二
退職手当金等を支給した者 支給した退職手当金等に関する受給者別の調書
三
信託会社(信託業務を営む金融機関を含む。) 引き受けた信託(投資信託以外の信託で受益者と委託者とが同一人でない信託に限る。)に関する受益者別(第4条第2項第2号から第4号までに掲げる信託にあつては、委託者別)の調書
2
この法律の施行地に営業所又は事務所を有する法人は、相続税又は贈与税の納税義務者又は納税義務があると認められる者について税務署長の請求があつた場合においては、これらの者の財産又は債務について当該請求に係る調書を作成して提出しなければならない。
3
第1項各号に定める調書は、当該調書を提出すべき者が、政令で定めるところにより同項に規定する所轄税務署長の承認を受けた場合には、当該調書に記載すべきものとされる同項に規定する事項を記録した磁気テープその他の財務省令で定める記録用の媒体(以下この項において「磁気テープ等」という。)の提出をもつて当該調書の提出に代えることができる。この場合における第1項並びに次条第1項及び第70条の規定の適用については、当該磁気テープ等は、当該調書とみなす。
(当該職員の質問検査権)
第60条
国税庁、国税局又は税務署の当該職員は、相続税若しくは贈与税に関する調査又は相続税若しくは贈与税の徴収について必要があるときは、次の各号に掲げる者に質問し、又は第1号に掲げる者の財産若しくはその財産に関する帳簿書類(その作成に代えて電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他の人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。)の作成がされている場合における当該電磁的記録を含む。第70条第3号において同じ。)その他の物件を検査することができる。
一
納税義務者又は納税義務があると認められる者
二
前条の規定による調書を提出した者又はその調書を提出する義務があると認められる者
三
納税義務者又は納税義務があると認められる者に対し、債権若しくは債務を有していたと認められる者又は債権若しくは債務を有すると認められる者
四
納税義務者又は納税義務があると認められる者が株主若しくは出資者であつたと認められる法人又は株主若しくは出資者であると認められる法人
五
納税義務者又は納税義務があると認められる者に対し、財産を譲渡したと認められる者又は財産を譲渡する義務があると認められる者
六
納税義務者又は納税義務があると認められる者から、財産を譲り受けたと認められる者又は財産を譲り受ける権利があると認められる者
七
納税義務者又は納税義務があると認められる者の財産を保管したと認められる者又はその財産を保管すると認められる者
2
国税庁、国税局又は税務署の当該職員は、特定の納税義務者又は納税義務があると認められる者に係る相続税若しくは贈与税に関する調査又は当該相続税若しくは贈与税の徴収について必要があるときは、公証人の作成した公正証書の原本のうち当該納税義務者又は当該納税義務があると認められる者に関する部分の閲覧を求め、又はその内容について公証人に質問することができる。
3
当該職員は、第1項の規定により質問し、若しくは検査する場合又は前項の規定により閲覧を求め、若しくは質問する場合においては、その身分を示す証票を携帯し、利害関係人の請求があつたときは、これを提示しなければならない。
4
第1項及び第2項の規定による質問又は検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。
(官公署等への協力要請)
第60条の2
国税庁、国税局又は税務署の当該職員は、相続税又は贈与税に関する調査について必要があるときは、官公署又は政府関係機関に、当該調査に関し参考となるべき簿書及び資料の閲覧又は提供その他の協力を求めることができる。
(相続財産等の調査)
第61条
相続の開始があつた場合においては、当該相続の開始地の所轄税務署長は、当該相続開始の時における被相続人の財産の価額及び債務の金額並びに当該財産及び債務の帰属の状況等を調査し、これを当該被相続人から相続又は遺贈(当該被相続人からの贈与により取得した財産で第21条の9第3項の規定の適用を受けるものに係る贈与を含む。)により財産を取得した者(当該被相続人に係る相続時精算課税適用者を含む。)の納税地の所轄税務署長に通知しなければならない。
(納税地)
第62条
相続税及び贈与税は、第1条の3第1号若しくは第4号又は第1条の4第1号の規定に該当する者については、この法律の施行地にある住所地(この法律の施行地に住所を有しないこととなつた場合には、居所地)をもつて、その納税地とする。
2
第1条の3第2号若しくは第3号又は第1条の4第2号若しくは第3号の規定に該当する者及び第1条の3第1号若しくは第4号又は第1条の4第1号の規定に該当する者でこの法律の施行地に住所及び居所を有しないこととなるものは、納税地を定めて、納税地の所轄税務署長に申告しなければならない。その申告がないときは、国税庁長官がその納税地を指定し、これを通知する。
3
納税義務者が死亡した場合においては、その者に係る相続税又は贈与税(第27条第2項(第28条第2項及び第29条第2項において準用する場合を含む。)の規定に該当する場合の相続税又は贈与税を含む。)については、その死亡した者の死亡当時の納税地をもつて、その納税地とする。
(相続人の数に算入される養子の数の否認)
第63条
第15条第2項各号に掲げる場合において当該各号に定める養子の数を同項の相続人の数に算入することが、相続税の負担を不当に減少させる結果となると認められる場合においては、税務署長は、相続税についての更正又は決定に際し、税務署長の認めるところにより、当該養子の数を当該相続人の数に算入しないで相続税の課税価格(第19条又は第21条の14から第21条の18までの規定の適用がある場合には、これらの規定により相続税の課税価格とみなされた金額)及び相続税額を計算することができる。
(同族会社の行為又は計算の否認等)
第64条
同族会社の行為又は計算で、これを容認した場合においてはその株主若しくは社員又はその親族その他これらの者と政令で定める特別の関係がある者の相続税又は贈与税の負担を不当に減少させる結果となると認められるものがあるときは、税務署長は、相続税又は贈与税についての更正又は決定に際し、その行為又は計算にかかわらず、その認めるところにより、課税価格を計算することができる。
2
前項の「同族会社」とは、法人税法(昭和四十年法律第34号)第2条第10号(定義)に規定する同族会社をいう。
3
移転法人(合併、分割、現物出資又は法人税法第2条第12号の6に規定する事後設立(以下この項において「合併等」という。)によりその有する資産の移転を行い、又はこれと併せてその有する負債の移転を行つた法人をいう。以下この項において同じ。)又は取得法人(合併等により資産の移転を受け、又はこれと併せて負債の移転を受けた法人をいう。以下この項において同じ。)の行為又は計算で、これを容認した場合においては当該移転法人若しくは当該取得法人の株主若しくは社員又はこれらの者と政令で定める特別の関係がある者の相続税又は贈与税の負担を不当に減少させる結果となると認められるものがあるときは、税務署長は、相続税又は贈与税についての更正又は決定に際し、その行為又は計算にかかわらず、その認めるところにより、課税価格を計算することができる。
(特別の法人から受ける利益に対する課税)
第65条
法人税法第2条第6号(定義)に規定する公益法人等その他公益を目的とする事業を行う法人で、その施設の利用、余裕金の運用、解散した場合における財産の帰属等について設立者、社員、理事若しくは監事、当該法人に対し贈与若しくは遺贈をした者又はこれらの者の親族その他これらの者と前条第1項に規定する特別の関係がある者に対し特別の利益を与えるものに対して財産の贈与又は遺贈があつた場合においては、第66条第4項の規定の適用がある場合を除くほか、当該財産の贈与又は遺贈があつた時において、当該法人から特別の利益を受ける者が、当該財産(第12条第1項第3号又は第21条の3第1項第3号に掲げる財産を除く。)の贈与又は遺贈により受ける利益の価額に相当する金額を当該財産を贈与又は遺贈した者から贈与又は遺贈により取得したものとみなす。
2
第12条第2項の規定は、前項に規定する法人が取得した同条第1項第3号又は第21条の3第1項第3号に掲げる財産について第12条第2項に規定する事由がある場合について準用する。
3
前2項の規定は、第1項に規定する法人の設立があつた場合において、当該法人から特別の利益を受ける者が当該法人の設立により受ける利益について準用する。
(人格のない社団又は財団等に対する課税)
第66条
代表者又は管理者の定めのある人格のない社団又は財団に対し財産の贈与又は遺贈があつた場合(当該贈与又は遺贈に係る財産の価額が法人税法の規定により当該社団又は財団の各事業年度の所得の金額の計算上益金の額に算入される場合を除く。)においては、当該社団又は財団を個人とみなして、これに贈与税又は相続税を課する。この場合においては、贈与により取得した財産について、当該贈与をした者の異なるごとに、当該贈与をした者の各一人のみから財産を取得したものとみなして算出した場合の贈与税額の合計額をもつて当該社団又は財団の納付すべき贈与税額とする。
2
前項の規定は、同項に規定する社団又は財団を設立するために財産の提供があつた場合(その提供に係る財産の価額が法人税法の規定によりその提供を受けた者の各事業年度の所得の金額の計算上益金の額に算入される場合を除く。)について準用する。
3
前2項の場合において、第1条の3又は第1条の4の規定の適用については、第1項に規定する社団又は財団の住所は、その主たる営業所又は事務所の所在地にあるものとみなす。
4
前3項の規定は、法人税法第2条第6号(定義)に規定する公益法人等その他公益を目的とする事業を行う法人に対し財産の贈与又は遺贈があつた場合(当該贈与又は遺贈に係る財産の価額が法人税法の規定により当該法人の各事業年度の所得の金額の計算上益金の額に算入される場合を除く。)において、当該贈与又は遺贈により当該贈与又は遺贈をした者の親族その他これらの者と第64条第1項に規定する特別の関係がある者の相続税又は贈与税の負担が不当に減少する結果となると認められるときについて準用する。この場合において、第1項中「代表者又は管理者の定めのある人格のない社団又は財団」とあるのは「法人」と、「当該社団又は財団」とあるのは「当該法人」と、第2項及び第3項中「社団又は財団」とあるのは「法人」と読み替えるものとする。
(付加税の禁止)
第67条
地方公共団体は、相続税又は贈与税の付加税を課することができない。
(政令への委任)
第67条の2
この法律に定めるもののほか、相続時精算課税に係る納税に係る権利又は義務の承継その他相続税及び贈与税の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
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